英文会計実務講座

【英文会計実務講座】<第2回>買掛金および業者への支払いを覚えましょう

買掛金 業者への支払い
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

 

英文会計の仕事がしたい方のための無料講座です。

当記事は、「英文会計実務講座」の2回目で、【英文会計実務講座】<第1回>会社の経理部について理解しましょうの続きとなります。

英文会計の基礎については、「英文会計入門講座」でご説明しています。

まだ「英文会計入門講座」で学習していただいていない場合は、【英文会計入門講座】<第1回>基本的な会計用語を英語で覚えていきましょうから始めてください。

 

USCPA英文会計学院の「英文会計無料講座」が役に立つ人

  1. 「英文会計入門講座」で学習していただいた人
  2. USCPA(米国公認会計士)の前段階として、英文会計の学習を始めたばかりの人
  3. ACCA(英国勅許公認会計士)の学習をしている人・しようと考えている人
  4. 仕事などで、英語で会計を理解する必要がある人
  5. 英語が得意で、会計の知識を身につけてキャリアアップしたい人
  6. 英文会計の実務が知りたい人
英文会計の学習をしている方へ

英文会計の最高峰資格は、USCPA(米国公認会計士)というアメリカの公認会計士資格です。

USCPAについて詳しく知りたい場合、アビタスというUSCPA予備校から資料を取り寄せてみてください(もちろん無料です)。

 

アビタスに資料請求する↓

USCPA/米国公認会計士 国際資格 アビタス
 

USCPAの短期合格のコツ・資格の活かし方は『USCPAになりたいと思ったら読む本』を読んでみてください。

1.買掛金(Accounts Payable :AP)および業者(Vendor)への支払い

買掛金(Accounts Payable :AP)については、【英文会計入門講座】<第3回>仕入(買掛金)・ 売上(売掛金)に関する英語を覚えましょうでご説明をしました。

会社のメイン業務である商品(Merchandise)の仕入れ(Purchase)に関する買掛金(Accounts Payable :AP)について学んでいただきました。

今回は、買掛金(Accounts Payable :AP)計上後の処理について見ていきます。

買掛金(Accounts Payable :AP)のほか、商品(Merchandise)以外の物の購入代金の支払い(業者への支払い)についても見ていきます。

 

支払い担当のポジションは、売掛金(Accounts Receivable:AR)回収担当者と並んで求人が多いです。

支払う金額を適正な勘定科目(Account)に分ける必要があり、支払いの内容もさまざまなケースが想定されるため、会計基準(Accounting Principle)を十分に理解し、税務面での取り扱いも知っていることが要求されます。

 

(1)買掛金(Accounts Payable :AP)の支払い

買掛金(Accounts Payable :AP)というのは、商品(Merchandise)を仕入れ(Purchase)たけれど、まだ購入代金を支払っていない場合に、実際に支払うまでの「支払いの義務」を表すために使われる勘定(Account)です。

通常、会計システム上では、仕入れ(Purchase)を入力すると同時に、買掛金(Accounts Payable :AP)も認識されます。

 

(2)業者(Vendor)への支払い

業者(Vendor)への支払いは、例えば以下のようなものがあります。

業者(Vendor)への支払いの例

  1. マーケティング部(Marketing Department)が、外部の印刷業者にカタログの印刷を依頼
  2. 購買部(Purchase/Procurement Department)が、備品を購入
  3. 営業部(Sales Department)が出張のための航空券を購入

外部の業者(Vendor)により請求書(Invoice)が発行され、これに従って支払うすべてのものが含まれます。

 

  1. 買掛金(Accounts Payable :AP)の支払い:商品の仕入れ代金の支払い
  2. 業者への支払い:業者からの請求書に基づく支払い

 

(3)業者(Vendor)への支払い以外

会社の支払いで、業者(Vendor)への支払い以外には、次のような支払いの形態があります。

業者(Vendor)以外への支払い

  1. 従業員(Employee)に対する経費の精算(Expense Settlement)
  2. 従業員(Employee)に対する給与の支払い(Payroll)
  3. 請求書(Invoice)の発行が行われず毎月定額で発生する、オフィスの家賃や備品のレンタル料で、会社の銀行口座からの自動引き落とし
  4. 電気代や電話代など、会社の銀行口座からの自動引き落とし

 

(4)業者(Vendor)への支払いに必要な書類

受け取った請求書(Invoice)に従って業者(Vendor)へ支払いをする場合、各部から経理部(Accounting Department)へ、期限までに支払いをするように、以下のような書類が送られてきます。

業者(Vendor)への支払いに必要な書類

  1. 請求書(Invoice)
  2. 購入申請書(Purchase Request)
  3. 購入承認書(Purchase Approval)

支払担当スタッフは、これらの書類に基づき、支払期限までに支払いをします。

 

(5)業者(Vendor)への支払いのルール

通常、会社は、いつでも請求書(Invoice)が来るたびに支払うのではなく、1ヶ月に1度、請求書(Invoice)到着の締切日(Closing Date)と支払いの日を定め、これに従って支払いをします。

例えば、毎月末日までに到着した請求書(Invoice)を翌月の20日に支払うなどです。

また、系列会社からほとんどすべての物を購入する場合や、取引上の安全性・金額・品質などを考慮して、事前に登録した業者(Registered Vendor)からしか購入しない場合もあります。

 

(6)支払いプロセス(Payment Process)

買掛金(Accounts Payable)または業者(Vendor)への支払いのプロセスは、会社によってそれぞれですが、一般的な処理の流れは、以下の通りです。

一般的な支払いプロセス

  1. 買掛金(AP)または未払金(Accrual)の計上
  2. チェック・支払い承認・支払い処理
  3. 支払いデータの経理処理
  4. 請求書など関連書類のファイリング

 

①買掛金(Accounts Payable :AP)または未払金(Accrual)の計上

買掛金(Accounts Payable :AP)の場合、商品(Merchandise)の購入に伴い、仕入(Purchase)の発生をシステムに入力すると、その相手勘定(Account)となる買掛金(Accounts Payable :AP)が同時にシステムで認識され、買掛金(Accounts Payable :AP)の残高が増えます。

業者(Vendor)への支払いの場合、各部から送られてきた請求書(Invoice)および購入申請書(Purchase Request)や購入承認書(Purchase Approval)をチェックし、システム上、これらに適切な勘定科目(Account)を割り当て(Assign)、未払計上(Accrual)します。

未払計上(Accrual)の仕訳(Journal Entry)の例は、以下のようになります。

未払計上(Accrual)の仕訳(Journal Entry)の例

マーケティング部(Marketing Department)より、請求書(Invoice)および購入申請・承認書(Purchase Request・Approval)が社内便で送られてきた。

内容は、新聞広告の掲載費の支払いで、金額は500,000円である。

 

広告宣伝費 500,000/未払金 500,000

Dr)Advertisement 500,000

Cr) Accounts Payable-Other 500,000

②チェック・支払い承認・支払い処理

上司による支払金額のチェックを受けた後、通常、会社で定められた支払いの締め日にインターネットを利用したファームバンキングなどにより支払いをします。

インターネットを使わないで支払いをする場合は、銀行振込の依頼や小切手の振り出しなどを行います。

③支払いデータの経理処理

支払いの後、システムとファームバンキングが連動している場合には、支払いのデータを経理システムに取り込みます。

連動していない場合は、手入力で未払いを消し込みます。

入力の際、請求書(Invoice)などに、その支払いに固有のリファレンス番号(Unique Reference Number)を割り振り、その支払いの勘定科目(Account)、支払った日付(Payment Date)、担当者のサインを記入します。

④請求書など関連書類のファイリング

固有のリファレンス番号(Unique Reference Number)の順番で請求書(Invoice)などをあとから見やすいようにファイリング(Filing)します。

請求書(Invoice)などの保存は、会計(Accounting)上、税務(Tax)上、会社法(Corporation Low)上において義務付けられています。

監査や税務調査の際に、支出の根拠として提示を求められることに注意しましょう。

 

2.請求書(Invoice)・購入申請書(Purchase Request)・購入承認書(Purchase Approval)をチェックする場合の留意点

支払担当スタッフは、各部から送られてきた請求書(Invoice)、購入申請書(Purchase Request)、購入申請書(Purchase Approval)をチェックし、これらを支払いのプロセスに回します。

その際、以下のような点をチェックします。

請求書(Invoice)・購入申請書(Purchase Request)・購入申請書(Purchase Approval)のチェック

  1. 会社の規定に合っているか?
  2. 消費税(Consumption Tax)などの取り扱いはどうか?
  3. 支払期限や特別な支払いに関する条項があるか?

 

(1)会社の規定に合っているか?

会社の規定に従った購入申請・承認申請であるかを確認します。

ほとんどの会社では、経費の予算管理や内部統制(Internal Control)の観点から、支払う金額に関して、内容・金額・購入に関する承認権限などの内部規定を設けています。

支払担当スタッフは、送られてきたものすべてをそのまま支払うのではなく、支払のリクエストがこの内部規定に従ったものであるかを確認します。

これにより、会社としての管理業務が機能していると言えます。

 

(2)消費税(Consumption Tax)などの取り扱いはどうか?

消費税(Consumption Tax)やそのほかの税金の取り扱いを確認します。

支出の中には、消費税(Consumption Tax)が含まれる場合と、含まれない場合があります。

請求書(Invoice)などで未払い入力をする際、この点もチェックします。

また、消費税(Consumption Tax)以外にも、特別消費税(一定金額以上のホテルの宿泊や、飲食の際に課される税金など)が含まれる場合もあります。

 

(3)支払期限や特別な支払いに関する条項があるか?

支払期限や特別な支払いに関する条項があるかどうかも確認します。

通常は、会社の定める支払日に、請求書(Invoice)の金額に従って支払いをすることになりますが、以下のような場合は、請求書(Invoice)・購入申請書(Purchase Request)・購入承認書(Purchase Approval)をチェックし、上司と相談の上対処します。

  1. 分割払いなどの特別な条件がある場合
  2. 期日の指定があり従わなければならない場合
  3. 銀行振込手数料の負担の明記がある場合
  4. 支払いの際に先方に通知が必要な場合

 

3.適切な勘定科目(Account)を使う必要性

支払担当のスタッフは、請求書(Invoice)を受け取ったら、実際の支払いの前に適切な勘定科目(Account)を割り振り(Assign)、未払計上(Accrual)します。

支払いの中には、一般的ではない物も含まれる可能性があるため、特別な性質のものについては、上司と相談し、会計基準(Accounting Principles)および会社の規定に従った勘定科目(Account)を決めます。

 

また、頻繁に出てくる可能性がある支払いで、勘定科目(Account)を決める場合の一般的な注意点は、以下の通りです。

勘定科目(Account)を決める際の注意点

  1. 棚卸資産(Inventory)と減価償却費(Depreciable Assets)
  2. 減価償却資産(Depreciable Assets)の取得と修繕費(Maintenance)
  3. 交際費(Entertainment)と会議費(Meeting Expenses)

同じ、または、似たような支出であっても、その目的や金額によっては、会計(Accounting)上・税務(Tax)上の取り扱いが異なることに注意が必要です。

 

(1)棚卸資産(Inventory)と減価償却資産(Depreciable Assets)

販売(Sales)目的で会社が保有する資産(Assets)は棚卸資産(Inventory)であり、使用目的保有する資産(Assets)は減価償却資産(Depreciable Assets)に区分されます。

この区分の違いにより、費用化されるプロセスが違うため、同じ資産(Assets)の購入でも、目的に留意して区分することが大切です。

 

(2)減価償却資産(Depreciable Assets)の取得と修繕費(Maintenance)

目的やその効果により、減価償却資産(Depreciable Assets)の取得となる場合と、修繕費(Maintenance)となる場合があります。

  1. その支出が資産の価値を高める結果となる場合:減価償却資産(Depreciable Assets)の取得→減価償却(Depreciation)のプロセスを経て費用化
  2. その支出が定期的に繰り返し行われるものである場合:修繕費(Maintenance)→その期の一時の費用(Expense)として計上

例えば、会社の屋上に安全性を考慮して手すりを付けた場合は、減価償却資産(Depreciable Assets)の取得となりますが、会社の屋上の手すりのペンキを塗りなおした場合は、修繕費になります。

 

(3)交際費(Entertainment)と会議費(Meeting Expenses)

会社の課税所得(Taxable Income)計算上、会議費(Meeting Expenses)は課税所得から控除される損金となりますが、交際費(Entertainment)は損金となりません。

よって、支出の内容や、会社の区分の方針により、区別して計上します。

 

4.キャッシュフロー(Cashflow)上の留意点

支払いの総額は、会社の規模や支払の頻度によっても異なりますが、支払い時には会社から現金が流出するため、キャッシュフロー(Cashflow)上の注意が必要です。

会社では通常、将来の数週間、数ヶ月の単位でキャッシュフロー(Cashflow)の予測および管理を行っています。

支払担当スタッフは、毎月の支払いの予想額のデータをキャッシュフロー予測(Cashflow Forecast)に入力し、支払総額を確定したら、その情報をアップデートし、常に会社の資金の状況を管理しています。

キャッシュフロー(Cashflow)を管理していないと、会社の口座の残高不足で、銀行の支払いができなくなる可能性があります。

会社の資金のポジションを把握して、キャッシュフロー(Cashflow)管理することが重要である

 

 

以上、「【英文会計実務講座】<第2回>買掛金および業者への支払いを覚えましょう」でした。

買掛金や業者への支払いについて理解していただけたでしょうか?

【英文会計実務講座】<第3回>売掛金の管理を覚えましょうへお進みください

英文会計の学習に役立つ情報
英文会計の学習に役立つ情報

 

英文会計の次のステップとしては、USCPA(米国公認会計士)がおすすめです。

USCPAは英文会計の最高峰資格です。

 

USCPAについては、USCPAどこさんの「USCPAどこのブログ」が詳しいです。

USCPAどこさんは、中央経済社より『USCPAになりたいと思ったら読む本』も出版。

 

USCPAになるまでのステップUSCPAの始めかた【5ステップ】を参考にしてください。

USCPA予備校USCPA予備校4校を徹底比較!失敗しない学校選び が参考になります。

 

USCPA講座アビタスがおすすめです。

 

資料請求・セミナー参加無料

アビタスへ資料請求する↓

USCPA/米国公認会計士 国際資格 アビタス

 

ほか、CPA会計学院もありますので、比較してください。

 

資料請求無料

CPA会計学院に資料請求する↓

 

 

外資系・グローバル企業への転職で人気の転職エージェントはこちらです↓

 

╲登録無料/

\JACに登録する/

ジェイエイシーリクルートメント

 

╲登録無料/

エンワールドに登録する↓

en world(エンワールド)